米国で最大手の銀行であるJPモルガン・チェースは、米国向けビジネスの従業員を24万人も抱える大企業です。その中には弁護士や融資の専門家もいて、彼らは年間36万時間も融資契約の書類の読解に時間を割いているのだそうです。

人間が膨大な時間をかけている時間を短縮するため、JPモルガン・チェースは機械学習を導入しました。システムの名前は『Contract Intelligence』を略して『COIN』です。

時間のかかる業務はAIに

銀行の融資業務はいわゆるホワイトカラーの業務と呼ばれており、法律の専門知識を必要とするため、これまでは弁護士や専門の融資担当者が行なってきました。しかし、専門家をもってしても契約関連の書類を読み込むのは膨大な時間がかかり、また、毎回似たような内容であることも多いようで辟易していたようです。

そこで、AIの機械学習に白羽の矢が立ちました。『COIN』の具体的な機能について、次の項目でご紹介します。

契約書を理解するAI

パターンや関連性を認識するAIである『COIN』を使うことで、融資契約の書類はわずか数秒で読み込まれ、解釈されるようになりました。過去の大量の契約書と信用リスクの評価を教師データとして、機械学習を進めることにより、新規の契約書のリスク判断も『COIN』が行なうことができるのです。

また、『COIN』は銀行内のプライベートなネットワーク上のクラウドで動作します。会社の外部には融資に関する情報が漏れないよう、セキュリティー対策もされているのです。

『COIN』のさまざまな効果

『COIN』を活用したことにより、人間の業務削減のみならず、様々な良い効果が生み出されました。例えば、ヒューマンエラーがなくなったことによる業務の精度向上です。年間約1万2000部もある新規契約のローン審査業務において、人為ミスが少なくなったとの報告があります。

同社は、今後は融資契約だけでなく、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)や資産管理契約など、より難しい業務にもAIを活用していくと言っています。

まとめ

JPモルガン・チェースで融資契約に係る書類の読解と解釈にAIを導入した事例をご紹介しました。人力の業務を削減したことにより、業務効率化に加え、人為ミスを少なくすることができた好例です。

この事例のように、従来は、人間でなければできないと考えられていた仕事もAIで置き換えられるようになってきています。人間とAIは能力が根本的に違うので、両者が上手く共存するビジネスモデルが成功のカギになるのではないでしょうか。

英文参考リンク

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