今や料理レシピ界のウェブサイトではトップとも言える「クックパッド」ですが、そんな大企業でもシステム構築の壁に悩まされていました。

海外企業を参考に世界進出を狙う中で再確認できた社内システムの分散と分断。

事業を拡大する上で、何が障壁となり、それをどう乗り越えていったのか。

今回は、クックパッドでのAI導入事例を参考に、自社の改善点と解決策を見つけていきましょう。

1.組織とシステムがつながらない

クックパッドにとって、2016年は大きな転換期となっていました。

これまでの経営体制とは大きく異なり、多角的な経営戦略から本業へ集中する施策がとられることとなったのです。

次々と海外企業の買収や国内事業の結合・廃合が行われ、これに伴い社内システムの大幅な刷新が求められました。

大幅なシステムの刷新が求められたのにはいくつか理由がありますが、もっとも大きな要因はシステムの渋滞や事故を防ぐことにありました。

従来のクックパッドのシステム構成

cookpad

参照元:IT MEDIA

上記からも分かる通り、当時のクックパッドの企業規模からすると、システムや製品の数が圧倒的に多く、システム同士の連携がとりにくい環境下にありました。

当時のクックパッドでは、主にサービスの対象が国内向けに作られており、このような環境下でも問題なくシステム連携が図れていました。

しかし、ひとつひとつの部門を見ていくと、それぞれが独立した「個」として活動しており、部門予算としてシステム投資を行っている状態が長らく続いていたため、事業拡大を機にシステムを一括でまとめる部門がないことに気づいたのです。

これは中小企業ではよく起こり得る問題であり、一概にシステムの汎用が悪いという訳ではないのですが、システム同士の連携がとりにくく、データを一括で管理できないという側面を持ち合わせています。

また、予算がそれぞれの部門で割り振られているため、どうしても小粒なシステムや製品ばかりが顔をそろえ、部門内で使いやすさに特化した形態へと姿を変えていきます。

この問題をクックパッドはいかにして一元化していったのでしょうか。

2.土台(システム)と柱(データ結合)を直す

どの企業にも当てはまることですが、企業規模を拡大するにつれて、迅速な経営判断が求められます。

しかし、従来までのようにデータとプロセスが分断されている状態では、基本的なデータを信頼できず、経営判断につながるデータを収集することが難しいと言えます。

そこでクックパッドは土台(システム)と柱(データ結合)を組み直すことを始めました。

そのために参考にしたのは、すでに成功している外資系企業の社内システムです。

これらの企業にはいくつか共通項があり、企業規模はクックパッドの何十倍もあるにもかかわらず、システムの数はクックパッド以下で構成されていました。

1年半かけたシンプルなシステム構成

cookpad
参照元:IT MEDIA

ご覧のように、図で見てもシンプルで分かりやすい構成となっています。

また、システム投資も日本企業とは根本的に異なり、公的な標準ではなく、市場の流れに合わせたデファクトスタンダードのシステムを組み合わせて使う方法を徹底していることが分かったのです。

複雑化したデータを減らしながらも連携させる、そして方法も標準化しながらシンプルにしていくという作業を繰り返していきました。

エクセル職人たちの手作業から打って変わり、Informaticaのデータ連携を全面導入することにより、日本企業では数少ない全面導入事例ながらも、今後のクックパッドの未来を担う一大革命となりました。

3.世界へはばたく

根本的にネックとなっていたシステム渋滞という状態から、シンプルなシステム構成へと変貌を遂げたクックパッドですが、利便性や業務効率改善の他にもメリットがありました。

それは、「チームワークの向上」です。

本来であれば、システム刷新に携わる関係者のモチベーションやプロジェクトの成功率を踏まえて、計画を長期で実行していきます。

しかし、今回のシステム大幅刷新は1年半で行われています。

この成功の裏には、世界へ挑戦する強い気持ちがありました。

通常であれば3年かかるプロジェクトであっても、1年でやるという気持ちがなければ世界では通用しないと考えたからです。

社内全体が一致団結し、ひとつのプロジェクトを完遂させる強い気持ちがあったからこそ、大きな躍進へとつながりました。

社内のシステム環境を見直すということは、企業の成長を促すキッカケとなるのです。

まとめ

クックパッドがここまでの大きなプロジェクトを成功させた裏には、実はもうひとつの理由がありました。

それは、企業の風土として従業員が「変化に慣れていた」ことです。

一般的な企業であれば、現状維持を訴える保守派も存在していることでしょう。

ときに守る(社内環境改善)ことが攻め(企業の成長)に転じることをクックパッドは教えてくれました。

 

バラバラになっている業務管理システム・基幹システムを統一化させたい方へ

会社規模にもよりますが、数十と複数の企業を持っている場合、各会社で使っているシステムが違うことはよくあります。特に買収を続けている企業であれば、日本国内ならよくある話です。(海外だとSAPですませれることもあるのですが、、、)

なので、まずは開発以前に統一させるために必要な情報収集からスタートします。

私も経験しましたが、ヒアリングを進めると、よくもまぁこんなにバラバラに動かしていたものだなとビックリされるかと思います。

必要情報を集めた後も、その後ポロポロと足らない仕様や追加仕様も増えるので、そのたびに仕様矛盾の辻褄合わせが必要になります。

連携統合させていくことが重要なのであれば、一から開発するのではなく、今回紹介している「infomatica」や「SAP」、日本なら「サイボウズ」。クラウド統合なら「box」とかと各種連携統合用のソフトウェアに一本化を行うほうがベターです。

ですが、この連携方法がまた難しく、誰でもできるのかというとそうではありません。

想像してみてください。中には見たことも触ったこともないソフトウェアを、見たことも触ったこともないプラットフォームに連携する作業なんてできると思いますか?

難しいでしょう。ですが、プラットフォームを提供しているサービス会社にカスタマイズを依頼すると、大概とんでもない金額になります。

これはプラットフォーマーとしての優位性でビジネスをされているのと、日本やアメリカではエンジニアの人件費が高騰していることもあり、カスタマイズ開発費用が高くなってしまうからです。

ですが、どうすればよいかわからない依頼サイドは、開発会社の言われるままに支払わざるを得ません。

では、どうすれば開発費用を上げず、連携をすることができるのか?

次のページにてオフショア開発SIMECというサービスを使い、開発費用高騰問題とエンジニア、デザイナ不足の解決方法をご紹介します。

 

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